画像認識で運転手の異常を検知したAIがバスを自動停止

画像認識で運転手の異常を検知したAIがバスを自動停止

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画像認識で運転手の異常を検知したAIがバスを自動停止

画像認識に関する技術がより実用化されたことを、「日野自動車、大型観光バス「日野セレガ」を改良して新発売」というニュースから読み解いていきます。
今回発表された技術は日野自動車とデンソーにより開発されたものですが、デンソーの画像認識技術は、デンソーとFotoNationとの協業により進化・発展しました。
より高度化された画像認識技術がメカトロニクスと融合することで、私達の生活の安全を守ってくれる技術が向上したことを意味するニュースリリースでした。

『日野自動車、大型観光バス「日野セレガ」を改良して新発売』というニュースを紹介します。

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Saki

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質問者

バスなどの運転手の異常による事故って、運転手だけじゃなく多くの乗客も巻き添えになるので、こういうニュースって良いですね!

そうですね!
今回は実用化・商用化したニュースなので、IT、IoTのニュースとしても良いですよね。
ではニュースの紹介からはじめます。

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Saki

日野自動車が商用車世界初、自動検知式「ドライバー異常時対応システム」を搭載したニュース

Saki

2019年6月14日、AI(人口知能)活用し、商用車世界初となる自動検知式「ドライバー異常時対応システム(EDSS – Emergency Driving Stop System)」をはじめとする先進安全装備を大型観光バス「日野セレガ」に搭載して新発売しました。

2018年7月に、非常ブレーキスイッチ式の「ドライバー異常時対応システム(EDSS)」を商用車として世界で初めて実用化。
今回は最新のAI(人工知能)技術により、顔の画像認識を行う「ドライバーモニターⅡ」や「車線逸脱警報」によりドライバーの状態と車両の挙動を自動検知し、危険な状態であると判断すると制動を開始し車両を減速・停止させます。

全体像が分かりにくいと思いますので、簡略したシステムのイメージを図にしてみました。

ドライバー異常時対応システム(EDSS)イメージ図

あくまでもニュースなどから簡略化したイメージ図です。

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質問者

これは分かりやすいです。

全体的な機能の概要

① ドライバーモニター

・最新のAI(人工知能)技術の採用による顔検出性能の向上や画像解析の精度を向上し、ドライバーの顔向き・眼の開閉状態、運転姿勢崩れも検知することが可能となりました。
・サングラスやマスク装着時の検知能力も向上し、前方不注意を検知すると警報で知らせます。

② システム作動時のメール通知サービス

・システム作動時には、お客様向けICTサービス「HINO CONNECT」を通じて、お客様が設定した登録メールアドレスに対象車両・作動時刻・位置情報が通知されます。
※ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術

③ 画像解析による車線逸脱検知

・車線からの逸脱を画像センサーで認識し、異常を検知します。

④ ブレーキングシステム

・異常を検知すると制動を開始し、徐々に速度を落とし停止します。
・車内では非常ブザーが鳴るとともに赤色フラッシャーが点滅して、緊急停止することを乗客に伝達します。
・バスの周囲に対してはホーンを鳴らし、ストップランプとハザードランプを点滅させ異常を知らせます。

⑤ スキャニングクルーズⅢによる渋滞追従機能

・ミリ波レーダーで先行車を検出し、車間距離維持に加え、先行車が停止した場合には追従して停車。
・ステアリングに設置されたスイッチもしくはアクセルの操作により再発進します。

EDSSで緊急スイッチが押された時のテスト映像がYouyubeにあったので、貼っておきます。

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質問者

②の通知サービスはありがたいですね!
ご家族にも分かれば、現地に急行できます。
お子様の就学旅行や遠征などにも安心して送り出せます。

今回のシステムの画像解析は、同じトヨタグループの部品大手デンソーの技術を基にしたとのことです。

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Saki

大型バスとはいえ、AIそのものを搭載したコンピュータの設置は難しいので、これまでに集積したデータなどをAIで分析し、その結果を使ったものだと思います。

ここからは少しデンソーの話もしたいと思います。

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Saki

デンソーの画像認識の技術の進化・発展

Saki

デンソーの顔画像処理のシステムは2017年10月17日に、米国シリコンバレーにあるXperi傘下のアイルランドにあるFotoNationとの協業により大きく前進したと思われます。

デンソーは2014年から大型トラックや大型観光バス向けに車室内に搭載したカメラでドライバーを撮影し、画像認識技術によりドライバーの顔の向きや眠気を推定する先進安全製品を提供していました。
一方のFotoNationは、コンピューター・イメージング・ソリューションの組み込みなどを得意とし、携帯端末やカメラ、ドローン、監視カメラ、セキュリティー関連商品に使用されています。

この協業により、外部からの影響による光の変化の激しい車室内で、顔の個人差や、サングラスマスクといった着用物の影響を受けずにドライバーの状態の検知を実現することができました。

つまり、より実用的に進化したと言えます。

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Saki

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質問者

なるほど。
1+1が3以上になったということですね!

誰でも画像認識技術を学べる環境 OpenCV

最後に誰でも画像認識技術を学べる開発環境として、OpenCVを紹介しておきます。

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Saki

画像認識技術はかなり前からオープンソース化されていて、誰でも自由に画像認識技術を学び、体験することができます。

OpenCVというオープンソースのプロジェクトがあります。
OpenCVでは静止画だけではなく、カメラなどの動画の画像認識処理を実現することができます。

単に画像解析を実現するだけではなく、アルゴリズムや機械学習、深層学習、ニューラルネットワークなども実装されていて、実用化しやすい画像認識環境も実現できます。やればやるほど面白いです。

普通のPCで無料で必要な開発環境全てを構築できるので、必要な費用は電気代と学習時間だけです。
これから画像認識分野に進みたい方には、OpenCVで勉強されることをお勧めします。

また、画像認識を使った多くの製品が、OpenCVをベースに改良を加えたものが多いです。

多少なりとも、オープンソースプロジェクトの重要性がある程度理解できると思います。

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